愛隣コラム&ニュース


2012年01月11日 水曜日中国事情

中国と北朝鮮の国境のまち「丹東」その2

亡くなられた金正日(キム・ジョンイル)元総書記が北京等へ訪中するときは、必ず緑色の特別列車(国際列車)に乗って国境線の「中朝友好の橋」(片側鉄道・片側道路)を通って来ていたが、北朝鮮の首都ピョンヤンから中朝国境「丹東」までの移動距離は、約220kmと近い。
また、ピョンヤンからソウルまでは約210kmなので、丹東からソウルまでは、約430kmとなる。

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(左側「中朝友好の橋」・右側「断橋」)


ちなみに、ソウルから釜山も約430kmとなるので、38度線が通過できれば、韓国の釜山から中国の丹東までは約860kmとなり、東京から広島(新幹線で約900km)くらいのイメージとなる。

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現在も38度線で分断されているが、2006年には半世紀ぶりに韓国と北朝鮮の直通列車が走った実績もあるので、今後の北朝鮮の動向次第では、韓国から北朝鮮経由で中国に行き、ロシアやヨーロッパまでの直通運転も可能な鉄道網が完成する。
もし、この鉄道が整備され、高速化するとしたら、丹東(中国)から釜山(韓国)までは、東京から広島間(のぞみで約4時間)くらいで行かれることになる。

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いつか中国から北朝鮮、韓国への朝鮮半島高速鉄道が完成し、釜山から日本への物流網が整備されれば、東アジアの人・物・金の流れも劇的に変わるだろうと想像した5年前、国境のまち「丹東」の中朝共同開発計画及び橋・空港・高速鉄道等のインフラを含めた全体のグランドデザインのジオラマを見たとき同様、このコラムを書きながら、東アジアの変貌をよりリアルに感じて、何故かまた鳥肌が立った。


次回は、丹東市の観光について書いてみます。

遼寧省の「丹東」、北朝鮮の「ピョンヤン」、韓国の「ソウル」の位置関係については、HP「瀋陽について」をご参照ください。
http://airin-s.co.jp/shenyang/